君はエリマキトカゲ
それから身体を重ねるのに時間はいらなかった。
世間で言う、そう。「セックスフレンド」だった。
会ってはお酒を飲み、コンディションが良ければセックスをする。
それだけの関係だった。
僕達の相性は良かった。
身体の相性をとやかく言えるほど、お互い経験はなかったが、なぜか相性が良いと思った。
いけないとは分かっていた。
世間はセックスを毛嫌いする。
私達を繋ぐのは確かにお酒と美味しい料理とセックスだった。
僕は彼女と美味しいお酒と料理を頂いて、たまにセックスが出来ればそれで良かった。
身体だけの関係。
と言えば簡単だが、僕達はそれでは済まなかった。
予定が合う時には手を繋ぎ、デートをする。
連休があれば遠出をして県外まで旅行をする。
夜景を見てはキスをして
「明日は仕事だから…」と彼女が僕の家に寝に来るだけの日もあった。
「付き合うってなんだろうね?僕達はその辺の恋人達より楽しんでるよ?口約束なのかな?」
惰性だけで付き合っているカップルより僕達はカップルと呼ぶのに相応しかったと思う。
僕達はセフレだった。
to be continue...
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