君はエリマキトカゲ
君はエリマキトカゲだった。
茶髪にスーツ。
高校を卒業したての新入生は顔が違うだけで、皆同じに見えた。
だけど、君は「エリマキトカゲ」だった。
胸元を華やかにしているフリルはまるでエリマキトカゲ。
僕は今でもあのデザインの名前を知らない。
憧れの大学生活。
大学での部活選びに失敗し、サークルに入り直すこともなく、大学生のテンプレよろしく居酒屋でバイトを始めた。
注ぎ慣れていないビールは、泡が多かったり、少なすぎたり。安定しない。
まるでモラトリアム。
就職をしたくないという理由で入った大学院。
周りに男はいなかった。
先輩も同期も後輩も全員女性だった。
友人からハーレムだと茶化されたが、心理学を学ぶ女性なんて地雷だと思ったり思わなかったり。
そんな時、エリマキトカゲから連絡が来た。
「ちょっと飲みに行きませんか?」
to be continue..
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